先日、2/18にベグライテンさん主催の

癌研有明病院の緩和病棟見学会に参加させて頂きました。

まずは最近のがん治療、年齢別の罹患率や死亡場所の推移、診療報酬改定、緩和ケア病棟の在院日数と稼働率などたくさんの数字、グラフをもとに緩和ケア病棟の在り方や経営状況の説明がなされました。

見学会をご担当してくださった緩和ケア病棟の唐渡医師によれば

このような数字や情報は開示されているものなのでだれでもアクセスが可能だということ、この数字を見て今どういうことが起きていて、何が今後問題になっていくのか傾向をつかむことが大事だということでした。

たとえば、死亡場所の推移を表したグラフでは

現状ではまだまだ病院で亡くなる方が多いものの、少しずつ病院以外の場所で亡くなる方向へシフトしていることが数字の上で良く理解できました。

病院以外と考えて思い当たるのは「自宅」ですが

高齢者の場合は現実的には「自宅」での看取りはマンパワーなどの問題から難しいために、特別養護老人ホームや介護老人保健施設など施設内での看取りが増えていることが示されていました。そして数字上は「自宅」と示されている中にも、例えば「有料老人ホーム」や「サービス付き高齢者住宅(サ高住)」なども含まれているかもしれません。

 

 

つまり、これが意味することは、がんを患い最期を迎える方を

 

地域の社会資源が支えなければいけない

 

ということです。

 

現代の日本社会では

在宅であれ、施設であれ高齢者であれば介護保険制度を利用して療養生活を送るわけですが、現在の介護保険制度では、末期になり急激に機能低下が起きた場合に支える仕組みも無ければ、受け入れる土壌もまだまだ未熟であるということが問題点として顕在化しているのです。

 

研修を担当してくださった同医師の

 

「医療連携」よりも「医療介護保健福祉連携」が重要

 

・・・という言葉はとても的確な表現だと思いました。

地域包括ケアシステムの推奨がうたわれていますが

なかなか医療の垣根は高い…と感じられる方も多いのではないでしょうか。

制度やシステムが未成熟で発展途上の状況ですが

療養型病院も介護施設への変換を迫られ

介護の現場や地域にどんどん医療ケアが必要な高齢者が集まってくるのではないでしょうか。

 

受け入れる私たちの方にその準備は出来ているだろうか…?

 

慣れ親しんだ場所で最期を迎えたい

畳の上で死にたい

地域で支え合って最期まで自分らしく…

 

言葉の聞こえは良いですが

国は医療費削減のために準備が整っていない受け皿に医療ケアが必要な重介護者をむやみに放り出すようなことは決してあってはならないと思います。

 

そして、もう一点、

緩和ケア病棟などで納得いく治療をしてもらうためにはそれなりのお金が必要です。

こちらの緩和ケア病棟に安心して入院できる方はまだいい方なのかもしれません。

たとえば、現代日本社会の中で1日30000円以上の差額ベッド代が払える人は限られているでしょう。入院費用も一日約5000点~…高額療養費費制度があるにせよ、一時的な出費が安心してできる方はどのぐらいいらっしゃるでしょうか…

 

私は・・・到底無理・・・です。

 

でも、これを経済格差が医療格差につながってはならない!と声高に言うだけでなく

私たちができることで重要なのは

自分はどう生きたくて、どう逝きたいかを

しっかり考える必要があるのではないかということです。

 

宗教が生活に根付きにくい日本ですから

健康観や死生観のようなものが未熟だと感じます。

 

本人が「治療しない」といっても

周囲がそれを許さない場合があります。

家族はもとより

何年も会ってない親戚が口をはさむこともあると聞きます。

 

健康なうちから最期について

大事な人(家族、血縁に限らず)と話し合うことが大事ですし、

自分が痛みや昏睡で意思を伝えられなかった時に代わりに

「代理意思決定者」というのを決めておくと良いそうです。

東京都では「東京都緩和ケア連携手帳」というものをインターネットでも公開しています。これを読み進めるだけでも勉強になります。

 

 

今回の見学会では病院の素晴らしい取り組みもみせて頂きながら

今後の自分自身の命の扱い方を考え直す機会となりましたし、新たな気付きもたくさんありました。

 

アロマテラピーがどんなふうに役立つのかなぁ…なんてこともつらつら考えながら病院を後にしました。

 

でも、ひとつだけ…

今日の見学会に参加された方々がケア従事者とおぼしき人以外はみなご高齢、もしくは当事者というご様子の方が多かったのが少し残念…もっと若い方にこそこういう勉強はしてもらいたいし、そういう文化であってほしい。

(3/4にも見学会があるそうなのでご都合がつく方は是非お問い合わせをしてみてくださいね。ベグライテンさんのホームページ

もちろん「いのち」は守られなければならないし、自他を問わず「いのち」を侵害する権利は存在しないことが大前提だけれど「死」を遠ざけるような文化はあまり幸せではないような気もちになる今日この頃…

 

こんな少し重い気持ちを抱えたままで

翌週は「ホリスティックヘルス塾」への参加。

ホリスティックな生き方を求め続けることで、

このような不安は少し減らせるのかもしれない…と。

 

素晴らしいタイミング!

 

こちらのレポートについてはまた後日。。。